乳幼児精神保健Ⅲ期2025

本講座のご紹介:
乳幼児精神保健の第一人者による連続講座です。
本講座3年シリーズの最終年です。Ⅰ期では、乳幼児精神保健の基本理論を「早期母子関係」で学び、Ⅱ期では、「親子支援の実際」へと話を進めましたが、Ⅲ期は学びの集大成として、虐待への支援へと展開します。それぞれの現場で行なっている支援の実践を聴くことを通して、支援にとって大切な考え方と支援者の姿勢、さらに皆さんがお住いの地域で、自分の立場で、どのような支援を創り出していけばよいかを考える機会にしていただけたらと思います。
開催日および開催方法:
2025年5月~9月、毎月第一金曜日あるいは第二金曜日 19時半~21時 にzoomを使ってリアルタイムで講義を行います。
双方向でのコミュニケーションとするために、質疑応答だけでなく、21時の終了後に講師とのおしゃべりタイム(30分)を設けます。
リアルタイムで参加できなかった方は、見逃し配信(アーカイブ視聴)をご覧になれます。見逃し配信は各回の月末までです。
開催期間はLINEの「オープンチャット」を用いて、講師および参加者同士の交流を図ります。アーカイブ視聴者も交流に参加できます。
テーマ:
☆ 第1回 5月2日(金) 虐待への支援-愛着について- 講師 川畑友二先生(クリニック川畑)
子育ては知的に行うものではなく、感情をやりとりする情緒的体験です。子育てや虐待予防の支援もその子どもや親にとって情緒的体験になる必要があります。事例を通して、支援のあり方について考えます。
☆ 第2回 6月13日(金) 出会い・語り合い・支え合い-一般小児科の現場から- 講師 田中祐子先生(永寿総合病衣小児科)
アリシア・リーバマンの親子心理療法はトラウマインフォームドケアを治療前提のひとつとしています。子どもの現場におけるトラウマとの出会いについてお話しします。
☆ 第3回 7月4日(金) 赤ちゃん部屋のお化け 講師 鴇田夏子先生(慶應義塾大学医学部小児科学教室・精神保健班)
論文「赤ちゃん部屋のおばけ(Ghost in the Nursery)」セルマ・フライバーグ著は、負の世代間伝達を断ち切っていく上で非常に重要なことを私たちに教えてくれています。本論文について概説し、臨床ケースから本概念の重要性を学びます。
☆ 第4回 8月1日(金) 乳児揺さぶられ症候群の予防-事例を通して親子支援を振り返る- 講師 澤田敬先生(NPO法人カンガルーの会理事長)
乳児揺さぶられ症候群は、発見されたときに死亡または重篤な脳障害を起こし、絶対に予防しなくてはなりません。赤ちゃん部屋のお化け現象を頭に置き、支援者の間主観的(母の立場に立ち、母の心を感じ、優しくholiding する)解釈で母親が落ち着くことを経験した事例を通して、その解釈・支援方法を振り返ります。
☆ 第5回 9月5日(金) 精神科クリニックにおける「親と子のデイケア」の実践 講師 鈴木佳子先生(クリニックおぐら)
親子関係に早期からの治療的介入が重要と考え、精神科クリニックのなかに親子ともに抱える「親と子のデイケア~れんと~」を2014年に開始しました。その取組について紹介します。
本研修の参加条件:
子どもの心の支援に携わる職業人(有資格者あるいは勤務先を持つもの)、学生・大学院生。
参加料金:
一般料金 全5回 15,000円
※ 3月31日までの早期申込で、チケット1,000円引きです。
学生料金 全5回 10,000円